同じメロディなのに別の曲? — 音色を選ぶための6つの聴き比べ
音符はそのまま、ピアノ風・やわらかいシンセ・鋭いリードへ。単独と伴奏つきの6例で、音の立ち上がり、明るさ、重なり方を比べます。

まず音符を変えずに、3つの音色を聴く
メロディを直しているうちに、何が気に入らないのか分からなくなった。そんなときは音符をいったん固定し、音色だけを替えてみます。ここでは同じ16音を、ピアノ風の短く減衰する音、やわらかいシンセ、倍音の多いリードで鳴らします。ピアノ風は鍵盤楽器の録音ではなく、この比較用に合成した音です。
すべて108 BPM、4/4拍子、4小節。メロディは1拍ごとに1音、長さ0.65拍、強さ82で共通です。C→G→Am→Fに合わせた旋律を使います。まず最初の2音だけを交互に聴き、「鳴り始め」「伸びている間」「音が消えるところ」の順で違いを探してください。
短く減る音と、伸びる音を分けて考える
| 音色 | 立ち上がり | 音が伸びる間 | 音符の後の余韻 |
|---|---|---|---|
| ピアノ風 | 約5ms | 強く減衰する | 約160ms |
| やわらかいシンセ | 約65ms | ゆっくり減衰する | 約220ms |
| 鋭いリード | 約8ms | 明るい成分を含んで減衰する | 約120ms |
立ち上がりが短い音は、リズムの位置をつかみやすくなります。ゆっくり立ち上がる音は角が丸くなりますが、短い音符では十分に大きくなる前に次の音へ進むこともあります。明るさは高さそのものとは別です。同じE4でも、高い倍音を多く含む音は輪郭が強く感じられます。
この3例は、波形と音量の時間変化をまとめて替えた音色比較です。「違いは全部、波形だけのせい」とは読まないでください。音色を自作するときは、まず立ち上がりだけ、次に明るさだけ、という順で動かすと原因を追いやすくなります。
一人で聴いてよい音を、伴奏にも重ねてみる
3例の伴奏は同じ音源を同じ音量で足しています。単独では心地よくても、伴奏に入ると埋もれる音があります。逆に、単独では鋭すぎる音が、全体の中ではメロディの位置を伝えやすいこともあります。特に2小節目と4小節目で、最後の音まで旋律を追えるか聴いてください。
単独の3音色は、4小節間の平均的な信号の大きさをそろえています。ただし人が感じる音量を完全に一致させたものではありません。鋭い音が大きく感じたら、比較する側の再生音量を少し下げ、目立つ理由が音量だけなのか確かめます。伴奏つきの版へ移るときも、端末の音量を上げすぎないでください。
自分のメロディで、一つずつ試す
- いずれかの「メロディだけ」のMIDIを保存し、なまずMIDIエディターへ読み込みます。3種類とも音符のデータは同じです。
- melodyトラックを選び、Instrumentを替えて再生します。最初は音符とVelocityを動かさず、気に入る音の輪郭を探します。
- 伴奏つきのMIDIも開き、melodyだけを調整します。伴奏に負ける場合は、音量を上げる前に、別の音色で旋律を追えるか試します。
- 気に入った音はWAVで、音色を含む編集状態はMIDI Editorプロジェクトで保存します。MIDIだけを別ツールへ渡すと、同じ音色になるとは限りません。
試聴の3音色はこのページ専用の合成音です。MIDIエディターの同名・近い音色を選んでも完全な再現ではありません。波形や立ち上がりを自分で作りたいときは、なまずポリフォニックシンセで短いフレーズを弾き、OSC・フィルター・音量ADSRを順に調整できます。
試聴はこのガイド用に音符から合成したオリジナル素材です。実機演奏やブラウザ操作の録音ではありません。MIDIは音符・テンポ・トラックの編集用で、試聴の音色やエフェクトは含みません。別の試聴を再生すると、前の試聴は停止します。
作例は作品への組み込み・商用利用可、クレジット不要です。元の素材を残し、編集後の版は別名で保存してください。
音色・響き・曲のつなぎ方を聴く
同じ素材の変更前後を聴き、自分の曲でも一つずつ試せるガイドです。