シーケンサーでドラムとベースを作る - HOUSE・強弱・Swing・保存
キック、スネア、ハイハットでリズムを作り、SWING、グルーヴ取り込み、ステップごとの音色変化を試すガイド。MIDIとWAVの違いも説明します。

まず1小節を鳴らして、どの音を残すか決めるところから始めます。ここでは2026年9月15日に確認したHOUSEプリセットの作例を使います。ドラムだけでなくベースも入り、BPMは124、SWINGは10%。書き出した音声、MIDI、編集用のJSONを下に置いています。
キックやスネアの役割から知りたい方は、ドラムの置き方を聴き比べるGuideから始められます。
HOUSEの実データから始める
作例のJSONを保存し、なまずシーケンサーのRECORD / EXPORTにある「プロジェクト読込」で開きます。編集中の曲がある場合は、先にそちらを「プロジェクト保存」で残してください。まっさらな状態からなら、PATTERN BANKのHOUSEを選んで「プリセットを読み込む」でも始められます。
HOUSEの1小節を、音と編集データで
HOUSEを読み込んだドラム+ベースの作例。WAV書き出しは余韻込みで約4.435秒でした。試聴用にMP3へ変換しています。
HOUSE / 124 BPM / SWING 10% / 16 STEP / MASTER 70% / チェインなし
JSONを保存し、RECORD / EXPORTの「プロジェクト読込」で開いてください。編集後のステップが保存時の状態へ戻るところまで、読み込みを確認済みです。
作り方・使い方を読む →作例の利用条件:作品への組み込み・商用利用ができます。クレジットは不要です。

16ステップで1小節、1・5・9・13が拍の頭です。今回のHOUSEはキックがその4か所、スネアとクラップが5・13。Cハットは1・3・5・7・9・11・13・15、Oハットは7・15でした。最初は、この配置のままPLAYで鳴らしてください。
同じ場所のCハットとOハットも、別トラックの打点です。音が増えすぎたと感じる場合は、まず片方をMUTEにして、残す音を決めます。全消去から作り直さなくても比較できます。
音を増やす前に、強さを変える
現在のシーケンサーは、ステップごとに強弱を編集できます。「ステップ詳細」をONにしてからセルを選ぶと、発音のON/OFFを変えずに、その1打を選べます。「ステップの強さ」を下げれば弱く、「発音確率」を下げれば鳴らない回が生まれます。この2つは別の変化です。
小さなつなぎの音を入れたい場合は、主役のスネアを弱めるより、その前後に1打足し、その打点だけ強さを下げるところから試せます。発音確率はまず100%に保つと、編集した音が毎回鳴るため比較しやすくなります。数値を探すときは、トラック全体の音量とステップの強さを同時に変えないのがコツです。
セルを押してもON/OFFが変わらなくなったら、「ステップ詳細」がONになっていないか確認してください。発音スイッチを切り替えるか、詳細をOFFに戻せば、通常の配置操作に戻れます。
Swingが動かすステップ
SWINGは全体のBPMを変えず、隣り合うステップの間隔を長短にします。HOUSEのCハットは奇数番が中心なので、そのままでは変化を追いにくい組み方です。比較ではステップ2にCハットを1打だけ足しました。
そのMIDIを読むと、追加したハットは132 tickに入りました。1拍480 tickなので、等間隔の16分音符なら120 tick。ステップ1は0、ステップ3は240のままで、間の1打が12 tick後ろへ動いていました。現在は、MIDIにもSwingが残ります。
確認用に、元のHOUSE MIDIと、Cハットをステップ2へ足したMIDIを保存できます。後者の追加音は132 tickに入り、まっすぐな16分音符の120 tickより後ろへずれています(1拍480 tick)。
手で叩いた揺れをパターンへ重ねる
「演奏からグルーヴを作る」で演奏記録を始め、タップで短いリズムを叩きます。記録を止めたら元BPMと1拍目の位置を確認し、「グルーヴを取り出す」を押します。MIDIや短い打楽器音声からも取り出せます。
対象トラックをハイハットだけに絞り、適用量を少しずつ上げてみてください。ノートを増やす操作ではなく、すでに置いた打点のタイミングや強さへ揺れを加えます。0%で元へ戻して比べ、気に入ったらグルーヴに名前を付けて保存します。抽出したタイミングを使う打点ではSWINGとの関係も変わるので、両方を一度に強くかけずに確認します。
保存したグルーヴはグルーヴボックスでも使えます。別ツールへ読み込んだときは適用するトラックを選び直してください。シーケンサーのMIDI・WAVにも適用後のタイミングと強さが入ります。
複製して、違う終わり方を作る
気に入ったパターンは「複製」で残し、コピー側の最後だけを変えます。たとえば最後の数ステップにハットを足す、ベースの最後を休ませる、といった変更なら、元へ戻って比べられます。CLEARで元のパターンごと消す必要はありません。
各パターンの「+CH」を押すとチェインへ追加されます。元のパターンを何度か並べ、最後に変更版を置けば、終わりにだけ変化があるまとまりになります。WAV・MIDIは、チェインを設定した場合はその全体、空なら選択パターン1回分が書き出し対象です。
長さは停止中に16 STEPか32 STEPを選べます。32 STEPは2小節で、「01–16」「17–32」で表示を切り替えます。スマートフォン幅では、ドラムのグリッド内を横へスクロールして右端の打点を編集します。
ベースと音色を整える
今回のHOUSEのベースは、奇数番のステップにC2・C2・G2・A♯2を2回並べた8音でした。MIDIではドラムと別チャンネルです。ドラムの配置が決まったら、BASSの「音程・長さを編集」で、どの音を伸ばすか、どこを休ませるかを整えます。
音程とリズムを保ったまま質感を変えたいときは、BASSの明るさや余韻へ進みます。SOUNDにはドラムの音色とエフェクトもあります。ここでの変更を編集状態として持ち出すには、MIDIとは別にプロジェクトを保存します。
最後の1打だけ音色を変える
「ステップ詳細」で打点を選び、そのステップの音程、Decay、Tone、Reverb/DelayのSENDを指定できます。ベースではCutoffやDecayなどを選びます。◆が付いたステップだけが個別設定を使い、指定を消すとトラック共通の値へ戻ります。
まず最後のハットだけDecayを短くする、最後のスネアだけDelayへ送る、といった一か所の変更から試してください。音作りはWAVとプロジェクト・公開プリセットへ残りますが、通常のMIDIだけではこの音源のFilterやSENDまで再現できません。
続きを作るための保存
| 残したいもの | 使う保存 | 今回の確認 |
|---|---|---|
| 音色込みの1回分 | WAV DOWNLOAD | 約4.435秒。1小節+約2.5秒の余韻。 |
| 別の音源へ渡す音符 | MIDI DOWNLOAD | ドラム18音、ベース8音。チャンネル10/1。 |
| 全パターン・音色・チェイン | プロジェクト保存 | 読み込み直すと追加したハットがOFFに戻った。 |
| つまみやミュートを含む演奏 | REC / 演奏録音 | 録音用の別操作。今回のHOUSE試聴はWAV書き出しを使用。 |
発音確率を下げたステップは、書き出し時にその1回分の発音が決まります。狙った演奏を残すときは、保存後の音も確認してください。MIDIだけでは、このツールの音色、エフェクト、ベースのスライドや演奏中のつまみ操作まで復元できません。
「この状態を公開」では、ステップの個別設定や適用したグルーヴも含めて渡せます。受け取る人は「みんなのプリセット」から読み込み、同じ設定を出発点に編集できます。
画面操作と実出力に加え、現在のステップ計画・MIDI/WAV書き出し実装を照合しています。旧稿にあった「個別Velocity・複製・プロジェクト保存がない」「MIDIはSwingを含まない」という記述は、現行版に合わせて訂正しました。