なまずDJの使い方 - 2曲の読み込みからCUE・SYNC・ミックス録音まで
曲の読み込みから拍グリッド、テンポと拍位置の同期、CUE、クロスフェーダー、録音まで。設定保存と音声保存の違いも説明します。

2曲を自然につなぐには、再生位置、テンポ、音量、低域の重なりを順番にそろえます。Deck AとDeck Bを片方ずつ準備し、CUE、BPM、EQ、Crossfaderを使って短いミックスを録音します。
Deck AとDeck Bへ音源を読み込む
各DeckのFILE LOADから端末の音声を選ぶか、POCKET LOADからなまずポシェットの音声を選びます。ボタン下の「DEVICE → DECK A」「POCKET → DECK B」のような矢印で読み込み先を確認します。WAVやMP3は、DJ側のPOCKET LOADで保存済み音声を選びます。ポシェット一覧の「○○で開く」を探す必要はありません。タイトル、長さ、波形が表示されたことを確認し、片方ずつPLAYして音を確かめます。対応状況はブラウザによって異なるため、読み込めない場合はWAV、MP3、AACなど一般的な形式へ変換します。
波形、PLAY、CUEで開始位置を決める
波形を押すと再生位置を大きく移動できます。停止中に曲の開始位置へ合わせてCUEを押すと、その場所を基準にできます。再生中にCUEを押すと登録位置へ戻るため、同じ頭出しを繰り返す練習に使えます。HOT CUE 1〜4は空のボタンを押した時点の位置を登録し、登録後はその場所から再生します。曲の頭、展開が変わる場所、終わりへ向かう場所を分けて登録すると迷いにくくなります。
BPMを確認してSYNCする
読み込み後のBPMは自動解析の目安です。数字が実際の拍と合わない場合は、曲に合わせてTAPを数回押すか、BPM欄を直します。「拍グリッド・拍位置同期」を開き、波形で拍の頭へ移動して「ここが1拍目」を押します。拍線が曲の後半でも合うか確認し、ずれる場合はBPM、全体にずれる場合は起点を調整してください。
テンポ同期と拍位置同期を選ぶ
SYNCの方式を「テンポだけ合わせる」にすると、反対側のDeckへ速さを合わせます。「拍位置も合わせる」では、両方を再生したあと、速さを少しずつ補正して拍の位置も近づけます。SYNCを押した側が追従する側です。再生位置を飛ばして一瞬で合わせる操作ではありません。
一定のBPMで進む曲に向いた機能です。追いつかないときは元のBPM、拍の起点、PITCH RANGEを確認します。曲の途中でテンポが変わる場合は、SYNCに任せきりにせず、耳で聴きながら頭出しを直してください。
「CUE・ループを拍へ吸着」をONにすると、新しく登録するCUEやループ位置を拍へ寄せられます。すでに登録したCUEは動きません。まず拍線を合わせ、その後にCUEを登録する順番で試します。
TEMPO、KEY LOCK、JOGを使い分ける
TEMPOは選択した±8%または±16%の範囲で再生速度を変えます。KEY LOCKを有効にすると、速度を変えたときの音程変化を抑えます。再生中にJOGを押さえると一時停止し、前後へドラッグして位置を動かせます。離すと選んだ位置から再開します。停止中はその位置へ移動します。ターンテーブルの慣性や回転を再現する機能ではなく、再生位置を直接前後へ動かす操作です。
BEAT LOOPで短い区間を保つ
1/2/4/8拍のLoopを使うと、選んだ長さの区間を繰り返せます。次の曲を準備する時間を作る、ボーカルの切れ目を延ばす、リズムだけを残すといった使い方ができます。Loopの長さはDeckのBPMを基準にするため、繰り返し位置がずれる場合は先にBPMを直し、CUEで拍頭を合わせます。
TRIMとCH LEVELで音量をそろえる
Crossfaderを動かす前に、Deck Aだけ、Deck Bだけを順に鳴らします。TRIMで入力の大きさを合わせ、CH LEVELでミックス中の音量を調整します。MASTERは最後の出力全体を変えるため、曲ごとの差を直す用途には使いません。赤く振り切れる、大きく歪む、片方だけ急に大きくなる場合は、MASTERより先に該当ChannelのTRIMを下げます。
EQとクロスフェーダーで2曲を混ぜる
HIGH、MID、LOWは高域、中域、低域の量を調整します。2曲のKickやBassが重なると低域が大きくなりやすいため、入ってくる曲のLOWを下げてからCrossfaderを中央へ動かし、切り替わる位置でLOWを入れ替えるとまとまりやすくなります。FILTERは中央が元の音で、片側は低い成分、反対側は高い成分を削ります。Crossfaderは左がDeck A、右がDeck B、中央で両方を混ぜます。
ECHOで切り替えに余韻を付ける
Beat Echoは選択中DeckのBPMを基準に、1/4、1/2、1拍の間隔で余韻を作ります。曲を切り替える直前に短く使うと、元の曲を下げた後にも音が残ります。Feedbackや効果量を上げすぎると音が重なり続けるため、低めから調整し、不要になったら解除します。EQ、Filter、Echoを同時に大きく動かさず、1つずつ変化を確認します。
なまずポシェットへ保存・読み込みする
POCKET LOADはポシェットの音声を選んで、そのボタンがあるDeckへ読み込みます。POCKET SAVEは現在Deckへ読み込んだ元音源を、そのままポシェットへ保存します。CrossfaderやEQを操作した結果を保存するボタンではありません。読み込み済みの音源がポシェット由来の場合はIN POCKETと表示されます。
拍の設定と完成したミックスを分けて保存する
拍グリッド欄の「設定をファイル保存」は、そのDeckのBPM、拍の起点、同期方式、CUE、ループをJSONへ保存します。曲そのものは入りません。再開するときは同じ曲を読み込んでから「設定ファイルを開く」を使います。
「この状態を公開」では両Deckの編集設定とEQ・ミックスをプリセットとして公開できます。読み込む側でも元と同じ曲を準備し、各Deckの素材を確認します。第三者へ完成した音を聴いてもらう場合はREC MIXで録ったWAVを使ってください。
ミックスをWAVへ録音する
REC MIXを開始すると、2つのDeck、Channel EQ、Filter、Echo、Crossfader、MASTERを通った最終出力が録音されます。操作を終えたら停止し、PCM 16-bit stereo WAVをダウンロードするか、なまずポシェットへ保存します。録音前に10秒ほど試し、音量差、歪み、無音、Crossfaderの向きを確認してから本番を録ります。
音が出ない、拍が合わないとき
音が出ない場合は、DeckのPLAY、CH LEVEL、MUTE、Crossfaderの位置、MASTER、端末音量を順に確認します。ブラウザが音声再生を一時停止していたら、画面を操作してからPLAYを押し直します。拍が合わない場合は、SYNCを繰り返す前に両DeckのBPMとCUE位置を確認します。Bluetooth機器では端末側の遅延が加わるため、細かな頭合わせは本体スピーカーまたは有線出力の方が確認しやすくなります。
要点
2曲を片方ずつ読み込み、CUEで1拍目を決め、BPMを直してからSYNCします。音量はTRIMとCH LEVEL、重なりはEQとCrossfaderで整え、最終結果だけをREC MIXからWAVへ残します。