タイルとモーションルーパーの違い - 配置する演奏と描く演奏
タイルシーケンサーは縦方向の処理順と条件分岐、モーションルーパーは手描きの軌跡と時間。同じLaneやLayerの概念でも、演奏ルートの設計方法が異なります。どちらを選ぶかの判断基準を実験しながら解説します。

タイルシーケンサーとモーションルーパーは、どちらも時間と音の関係を画面へ置きますが、記録するものが違います。前者は処理と条件分岐、後者は座標と通過時刻です。同じScale、Root、BPMで短いフレーズを作り、結果と編集方法を比較します。
タイルが記録するもの
タイルシーケンサーは、Note、Chord、Probability、Cycle、Jump等の処理をLane内の順序として記録します。Playheadがタイルへ来たとき、発音、抽選、周回条件、移動先変更を評価します。見た目の位置だけでなく、タイルの種類と接続先が演奏ルートを決めます。
軌跡が記録するもの

モーションルーパーは、指またはマウスのX/Y座標と各点へ到達した時刻を記録します。再生時は同じ時間差で軌跡をたどり、YをPitch、XをPan、Speedや曲率をVelocity/Filter等へ写像します。同じ形でも描く速さが違えば別の演奏になります。
Lane、Layer、時間
Laneはタイル処理の独立した列で、Laneごとに長さが違うと組み合わせが長い周期で変化します。Layerは独立した手描き軌跡で、最大4層を重ねます。タイルはステップと条件の時間、モーションは記録した実時間またはLoop Lengthを基準にします。
条件分岐と手描きの違い
Probability、Cycle、Jumpは同じ配置から複数経路を作ります。手描き軌跡は分岐より、連続する位置と速度の変化を記録します。規則を編集したい場合はタイル、身体的な動きの癖を残したい場合はモーションが向きます。
同じフレーズで比較する
Scale、Root、BPMを揃え、タイル側は8音のNote列、モーション側は同じ上下順に対応する軌跡を作ります。Pan、Filter、Probability等を一旦外し、Pitchと発音時刻だけで比較します。その後にタイルへ分岐、モーションへSpeed Mappingを一つずつ足します。
どちらを選ぶか
再現可能な条件分岐、周回条件、コード処理を組むならタイルシーケンサーを選びます。指の動き、連続曲線、時間の揺れを素材にするならモーションルーパーを選びます。最終的なノート編集が必要ならMIDI、動きや確率を含む聞こえ方を残すならWAVも保存します。
要点
タイルは命令列、モーションは座標と時刻です。完成音だけでなく、後からどの要素を編集したいかで選びます。