ブルースの4小節を作る — コード・ベース・リズムを8つの作例で比較
A7→D7→A7→E7、96 BPM。基本形の低音は根音・5度・6度・5度。試聴とMIDIで、低音や和音の違いを確かめます。

跳ねる刻みと、根音・5度・6度を行き来する低音を合わせます。今回はA7→D7→A7→E7の4小節練習です。一般的な12小節ブルース全体を4小節に圧縮した曲構成ではありません。
4/4拍子・96 BPM・4小節。各音声は1周と短い余韻です。
完成例を聴いて、3つの役割に分ける
まず完成例を聴き、次にドラム・ベース・コードを単独で聴きます。単独パートは完成例から抜き出した同じ音符です。最後に完成例へ戻り、拍を支える音、低い支え、和音の響きを一つずつ追ってみてください。
別の試聴を再生すると、再生中の音声は止まります。頭から比較したい場合は再生位置を0秒へ戻してください。
この4小節のコードと低音
3つとも7thコードですが、すべてを同じ機能として扱う必要はありません。まずA7のC♯とGの響きを覚え、根音がD、Eへ動いても和音の形が似ていることを確かめます。メロディ側のブルーノートはこの伴奏には入れていません。
| 小節 | コード | 鳴らす和音 | 基準の低音 |
|---|---|---|---|
| 1 | A7 | A3・C♯4・E4・G4 | A1 |
| 2 | D7 | A3・C4・D4・F♯4 | D2 |
| 3 | A7 | A3・C♯4・E4・G4 | A1 |
| 4 | E7 | A♭3・B3・D4・E4 | E2 |
音名の数字は高さです。ここではMIDIの60をC4と表記します。和音の表は実際に鳴る高さの順です。低音の欄は各小節の基準で、ベースが動く場所は下の配置表で確認できます。
どの位置で鳴るかを確認する
以下は小節の先頭を0とした拍数です。1は2拍目、2は3拍目、0.5は1拍目の裏です。半拍が8分音符、0.25拍が16分音符に当たります。小節ごとに同じ配置を繰り返し、音の高さは上の進行に沿って替わります。
| パート | 小節先頭から何拍後に鳴るか |
|---|---|
| キック(MIDI 36) | 0・2 |
| スネア(MIDI 38) | 1・3 |
| ハット(MIDI 42) | 0・0.667・1・1.667・2・2.667・3・3.667 |
| コード(基本形) | 0・0.667・1・1.667・2・2.667・3・3.667 |
0.667などの表示は3分の2拍を小数で丸めたものです。実際のMIDIは1拍480分割で、3分の2拍を320として記録しています。
ベースだけを替えて聴き比べる
基本形の低音は根音・5度・6度・5度。比較版は同じタイミングと長さで根音だけに戻します。跳ね方は変わらなくても、低音の上下がなくなると落ち着き方が変わります。
| 位置(1小節目) | 基本形:音/長さ | 比較版:音/長さ |
|---|---|---|
| 0拍後 | A1/0.55拍 | A1/0.55拍 |
| 1拍後 | E2/0.55拍 | A1/0.55拍 |
| 2拍後 | F♯2/0.55拍 | A1/0.55拍 |
| 3拍後 | E2/0.55拍 | A1/0.55拍 |
ベースの強さは両方ともMIDIベロシティ90です。完成例の比較ではベース以外を固定しています。違いが分かりにくい場合は、ベース単独を先に聴いてから完成例へ戻ると、変わった位置を追いやすくなります。
コードの鳴らし方を替える
長短を交互に置いた8分の和音を、小節先頭の長音へ変更します。跳ねるハットは残るので、シャッフル感を一つのパートだけで担えるか聴き比べます。
| コード | 1小節目の発音位置 | 音符の長さ | 音符数 |
|---|---|---|---|
| 基本形 | 0・0.667・1・1.667・2・2.667・3・3.667 | 0.2・0.4拍 | 32 |
| 比較版 | 0 | 3.5拍 | 4 |
和音を3音同時に弾いた場合、発音位置は1か所、音符数は3つです。この比較では音色とミックス倍率を固定しています。ただし同時に鳴る数や余韻が変わると、耳に届く音量感も変わります。
MIDIを読み込み、自分の伴奏にする
- 使いたい試聴の下からMIDIを保存します。完成例はchords・bass・drumsの3トラック、単独パートは1トラックです。
- なまずMIDIエディターの「MIDIファイルを選択」で読み込み、テンポとトラックを確認します。
- 元ファイルを残し、変更するパートを一つ選びます。音符の位置・高さ・長さを一度に全部替えず、まず一つだけ動かして再生します。
- 気に入った版を別名のMIDIへ書き出します。音として使う場合は編集後にWAVで書き出します。
最初のA7の小節だけ、bassの3音目F♯をEへ下げてみましょう。5度と6度の往復が消えた版を保存し、ドラムの跳ね方はそのままで比較します。
MIDIは音符のデータで、このページの音色を含みません。エディターでは選ばれた楽器で鳴るため、試聴と音色が違うことがあります。ドラムはGMのキック36・スネア38・クローズドハット42を使い、すべての音源はこのGuide用に合成しています。既存曲や市販サンプルの録音ではありません。
作例は作品への組み込み・商用利用可、クレジット不要です。ほかの進行を探すときは30ジャンルの作例一覧へ。コードそのものを確認したい場合はコードの基本も参考にしてください。
ジャンル名は作り始める方向の目安です。ここで選んだテンポ・進行・配置だけが、そのジャンルの正解というわけではありません。