SOUND LAB MANUAL

なまずフラクタルメロディ 説明書

Mandelbrot / Juliaの世界を地図として眺め、Canvasへ旅路を描き、 Explorerが通過した本物の地形データをPitch・Pan・Velocity・Filterへ変換する楽器です。 数学を覚える前に、まずは「描く → 再生 → 潜る」を試してください。

1. まず遊ぶ — DRAW → PLAY → DIVE

  1. EASYで DRAW JOURNEY を押し、Fractal Worldの上へ線を描きます。
  2. PLAYを押すと、Explorerが描いた線を進みます。
  3. 気になる地点で DIVE ×4を押すと、現在地を中心に深い階層へ移動します。

線を描かずに始めるなら SURF THE EDGEを押してください。変化密度の高い境界を実際に探索し、EDGE SURFのJourneyを生成します。

2. Fractal Journeyとは

Fractal Worldは単なる背景画像ではありません。Explorerの現在地ごとに MandelbrotまたはJuliaを計算し、Escape、座標、中心距離、角度を音へ送ります。 境界付近ほど値の変化が細かくなり、旋律やFilterも複雑になりやすくなります。

画面上のExplorer、Visited Trail、Upcoming Route、Note Pulse、音名は、Audio Schedulerが使う同じStepSampleから描かれます。

3. EASY / EXPLORE / PERFORM / ADVANCED

  • EASY:Preset、Draw、Surf、Play、Dive、Sound Styleだけで始めるモード。
  • EXPLORE:Pan、Zoom、面白い地点の探索、Julia Shape Pad、Portalを使うモード。
  • PERFORM:Surf、Dive、Reverse、Freeze、Capture、Recursive Voices、Auto Journeyをライブ操作するモード。
  • ADVANCED:Fractal、Journey、Trigger、Mapping、Sound、Visual、Exportの全設定。

4. EXPLORE — Pan / Zoom / Interesting Place

EXPLOREモード中のCanvasをドラッグするとPan、マウスホイールまたは2本指PinchでZoomします。 ダブルクリックは現在のExplorer付近へ×2でDiveします。

FIND INTERESTING PLACEは表示範囲を格子状にサンプリングし、Inside / Outsideが混在し、 Escape値の分散が大きい地点を選びます。見た目だけの候補表示ではありません。

5. DRAW JOURNEYとJourney Recipes

DRAW JOURNEYではマウス、タッチ、ペンで線を描けます。描き終えると最大128 pointsへ整理され、Custom Journeyとしてすぐ再生できます。Canvas操作中はページスクロールと競合しません。

  • STRAIGHT:横方向の基本ルート。
  • VERTICAL / DIAGONAL:縦または斜めに横断。
  • ORBIT:中心の周りを周回。
  • SPIRAL:中心から外側へ広がる螺旋。
  • EDGE SURF:実際に抽出した境界候補を結ぶルート。
  • DRAW:自分で描いたCustom Journey。

DirectionはForward、Reverse、Ping-Pong。停止は位置をリセットせず、 次のPLAYは続きから再開します。RESETだけが先頭へ戻します。

6. WHY THIS NOTE? / WHY SILENT?

右側のWHYパネルは、現在のStepSampleからLocation、Escape、Iterations、 Pitch Source、Scale Degree、Note、Pan、Filter、Trigger Reasonを表示します。 表示用の仮データは使いません。

発音しなかった地点ではWHY SILENT?へ切り替わり、Inside Silence、Inside Hold、またはTriggerのNo Changeのどれで休符になったかを示します。

7. FRACTAL → SOUND Router

Routerの4本の経路はPitch、Pan、Velocity、Filterです。AdvancedでSourceを変更すると、 Routerの名称とメーターも同じ実値へ更新されます。

Escape / Terrain Depth
境界から逃げるまでの反復の深さ。Pitchの初期値です。
X / Horizontal Position
画面の左右位置。Panへ割り当てると位置と定位が一致します。
Y / Vertical Position
画面の上下位置。音程や音色の上下変化に使えます。
Distance from Center
画面中心からの距離。中心と外周で音色を分けられます。
Orbit Angle
中心を回る角度。ORBITやSPIRALと相性がよい値です。

8. TriggerとInside Behavior

  • EVERY POINT / Step:各Stepを演奏。
  • EDGE CROSSING / Boundary:InsideとOutsideが変化した時だけ演奏。
  • TERRAIN CHANGE / Band:Escapeの帯域が変わった時だけ演奏。

Inside Behaviorは Silence / RestNoteHold。初期値はSilenceです。 Trigger表示と発音判定は同じEngine関数を使います。

9. SURF THE EDGE / DIVE / SURFACE

SURF THE EDGEは周辺の境界密度とEscape変化を調べ、中心を移動してBoundary Journeyを生成します。DIVEはExplorerの実座標を新しい中心にしてZoomを×4、 SURFACEはZoomを÷4します。

再生中でもSchedulerは止めず、新しいFractal状態からStepSampleを更新します。 そのため音楽を継続しながら階層を移動できます。

10. Julia Shape Pad / BREATH

EXPLOREでJuliaを選ぶとShape Padが現れます。横がcReal、縦がcImagで、 指やマウスの位置がJuliaの形へ直接反映されます。

BREATHをALIVEにすると、cReal / cImagがMorph DepthとMorph Cycleに沿って周回し、Juliaが呼吸するように変化します。Advancedで数値を調整できます。

11. RECURSIVE VOICES / ZOOM LAYERS

2 LAYERSまたは3 LAYERSを選ぶと、Voice Bは既定×4、Voice Cは既定×16のZoomで、 同じJourneyの各地点をもう一度Fractal計算します。単なるOctave複製ではありません。

AdvancedではLayerごとにZoom Multiplier、Gain、Pan、Octave Offset、Instrumentを設定できます。同時Layer数に応じてGainを補正し、Voiceの急増を防ぎます。 WAVは全Layerを含むMaster Output、MIDIはA / B / Cを別Trackとして書き出します。

12. PORTAL A–D

EXPLOREのSTOREで、Fractal Type、中心、Zoom、Julia、Journey、 Trigger、Mapping、Sound、Recursive LayersをPortalへ保存します。

停止中のRECALLは即時移動。再生中はQUEUEDになり、次のJourney Loop先頭で移動します。上部のA–Dまたは数字キー1–4から呼び出せます。

13. FREEZE / RELEASE / CAPTURE / REPLAY

FREEZEは現在のStepSample列を固定します。背景の場所、Zoom、Julia設定を変更しても、 固定したJourneyを演奏できます。RELEASEで現在のFractalから再計算したJourneyへ戻ります。

CAPTUREはProject、JourneyのStepSample、実発音履歴を保存します。 REPLAYは保存したStep列とProjectを復元するため、同じJourneyを決定論的に再現できます。

14. Performance Macros / Auto Journey

  • DEPTH:対数スケールでZoomを操作。
  • SURF:JourneyのPath Offsetを操作。
  • COMPLEXITY:StepsとMax Iterationsをまとめて操作。
  • SPACE:Master OutputのReverb / Delay量を操作。
  • AUTO JOURNEY:再生中12秒ごとに変化の大きい地点を再探索し、Boundary Journeyで深い階層へ進みます。

15. WAV / MIDI / MIDI Editor / Pocket / Share

  • REC WAV:BaseとRecursive Voices、Space Effectを含むMaster Outputを録音。SAVE WAVまたは演奏STOPでWAVを保存します。
  • EXPORT MIDI:実際の発音履歴をVoice別Trackで出力。
  • MIDI EDITOR:同じ発音履歴をSound LabのMIDI Editorへ渡します。
  • POCKET:Project、Portal A–D、Captureをv2形式で保存。旧v1 Projectも読み込み時に移行します。
  • SHARE URL:Project設定だけをURL化。Portal、Trail、Note HistoryなどのRuntime情報は含みません。

16. Smartphone / Touch / Haptic

MobileではFractal Worldを最初に表示し、Draw / Surf / Play、Dive / Surface、Why、Portal、Sound、Advancedの順で操作できます。1本指Draw、 Explore時のDrag Pan、2本指Pinch Zoom、Julia Shape Padに対応します。

HAPTICはAdvancedで明示的にONにした対応端末だけで使います。Boundary Hit、Dive、Portal、Captureへ短いFeedbackを行い、毎Noteでは振動しません。

17. AdvancedとKeyboard Shortcuts

AdvancedではcenterX / centerY / zoom / maxIterations、cReal / cImag、Julia Morph、Path、Steps、Direction、Offset、Trigger、Inside、 BPM、Division、Root、Scale、Octave、Instrument、Gate、全Mapping Source、Recursive Layer、Quality、Visual、Exportを編集できます。

Space PLAY/STOP · D DIVE · U SURFACE · S SURF · R REVERSE · F FREEZE · C CAPTURE · 1–4 PORTAL

input、textarea、select、buttonへフォーカス中はShortcutを発火しません。

関連ツール・ガイド